精神が極端に追い詰められているとき
 

退廃的な美に憑かれるという
 
 
活力にあふれ
希望に満ち
 
未来へとつき動かされる
 
 
 

半ば強制的に
 
 
暗示にずっとかかっているのか
 
 
ただひたすらに走り抜けてきた
 
 
正確には今もなお
走り続けているわけなのだが、
 
 
心は正面を見据えず
わき目を続ける
 
 
 

魅了され続ける
 

それが一生懸命ではないだとか
 
全力を尽くしていないということではなく
 

むしろ最善を考えるからこそ
 
より一層過ぎてしまいそうな景色
 
二度と出会えぬかもしれない巡り合わせ
 
 

刹那的にも感じるその場で
 
己を信じ、期待し、
 
 
いま一度こころと身体が混じることができる
非合理的な最大効率
 
 
 
 
器が充足していき
 
 
やがて零れ落ちてしまう
 
 
 

納まりきらないのは
既に知っていて
 

あふれ出て流れたものの大切さも
ずいぶん前から知っていて
 
 

大事なのは全部
 
 
 
だからこそこの過程すら愛おしく
どこに集中すべきかもわからず
 
 
 
どうにもできない歯がゆさは
ずっと昔から
 
 
 
 
 
 
 
 
今もなお
ずっと続いていた